とっておきのお酒の話vol.10

お酒の造り方の簡単なステップ紹介

 

巷の噂のウソ・ホント、おつまみアラカルトシリーズが終り、第10回となりました。
今回は代表的な
お酒の造り方の簡単なステップをお話させて戴きます。

 

お酒は麹カビと酵母の生活の営みでできた、実は副産物なのです。
麹が要らず酵母も自然まかせのワイン、麹も酵母も厳選して添加し、研ぎ澄ました匠の技で造る日本酒とさまざまです。

 

日本酒、ビール、ワインの造り方ステップについてやや詳しくご説明をします。

 

①日本酒

うるち米(ジャポニカ種)⇒蒸す⇒麹カビ(黄麹)播種⇒糖化(甘酒)⇒酵母添加・ 発酵⇒絞る(濾過)*1⇒熟成(半年~1年)*2⇒製品 

 

*1濾過しない「どぶろく」もある。
*2熟成しないしぼりたて新酒もある。

 

②ビール 

 

大麦*1(小麦を使うものもある)⇒発芽(麦芽)⇒糖化(麦汁)*2⇒ホップ添加、 煮る⇒酵母添加・発酵⇒絞る(濾過)⇒製品

発芽させ麦芽にすれば、自然の力で酵素アミラーゼが働くので、麹カビ添加による糖 化工程が要らない。

*1大麦と言えば一般には食用の六条大麦ですが、ビールには二条大麦が使われてい ます。穂に種子が二列(二条)に並んで実っているのが二条大麦、六列に並んでいる のが六条大麦です。 

 

*2砕いた乾燥麦芽と米、コンスターチを加えて麦汁を造ります。

 

③ワイン

 

ぶどう⇒圧砕⇒発酵⇒絞る(濾過)⇒熟成(長期間)*1⇒製品

ぶどうに含まれる果糖を利用するので糖化工程が不要(麹カビ要らず)。ぶどうに付 着した天然酵母をそのまま利用するので、酵母添加工程*2も不要。 

 

*1熟成していないヌーボ(新しいと言う意味)もある。

*2限定的に目的とする酵母を添加するケースもある。 

「お酒造りの主役は酵母」ですから、次回(第11回)からは酵母に敬意を表し、その酵母に焦点を当て、それぞれのお酒の造り方、その他をお話したいと思っています。

by Mr.k